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連載(12) - ナミちゃんの死因を徹底究明してほしい

 2月1日のメディアは、1月14日になくなったシャチのナミちゃん(以下、敬称略)の胃から、大量の石がみつかったと名古屋港水族館が発表したと報じた。

 大量の石が見つかったことは、わかった。
 水族館のプールには石がないから、誤飲が名古屋港水族館での飼育前に起こったことも明白である。

 しかし、問題は死との因果関係の存否なのである。
 問題を巧妙にすりかえないで欲しい。

 大きな石の写真をみると、さもそれが死因となったような印象をうけるが、果たしてそうなのか。

 そんなに致命的なものであったなら、24年間和歌山県太地町で暮らしていたのだろうか。


 たしかに、誤飲で落命したシャチもいるかもしれない。NAMUというシャチからは、胃の中に3つのバスケットボールが見つかったそうである(より詳細な情報を調査中である)(*2)。
 しかし、2005年2月7日に北海道羅臼沖で座礁したシャチの胃からは、アザラシの毛皮の残る頭部、頭骨、脊椎骨、毛皮、爪なども見つかっている (*3)。しかし、死因は流氷から抜け出せなくなったことによる衰弱死である。
http://svrsh1.kahaku.go.jp/m/mm/img/orca/stomach.jpg

 1月17日の名古屋市長の定例会見では、死因を調査し、飼育環境に問題はなかったか、再発防止策のための調査委員会が徹底調査するという話だった。
 死亡との因果関係を徹底究明してほしい。ついでに、飼育環境も。

祖一館長は「個人的には借り受けたいが、不必要だという意見が多ければ中止する」と話したそうである(*4)。
 私は、「連載(9)― 名古屋港水族館の謎(4)- ナミの飼育環境は適正であったか 2/2」で述べたとおり、名古屋港水族館の繁殖研究のテーマ設定に大いに疑問を持っている。研究に名を借りた借受なら中止してほしいと思っている。採血、検査などシャチだって痛いのだ。

 繁殖研究なんて大義名分がなくても、めずらしいシャチを展示して野生動物の素晴らしさを伝える、動物生態学・海洋学を目指す子どもを育てる、生物多様性の意義を伝えるだって、十分に「学術目的」といえると思う。なぜその論証を放棄するのだろう。

 私が名古屋港水族館にシンパシーを感じられないのは、
― せっかくCOP10開催地でマスコミもいっぱい来たのに、飼育下動物の繁殖研究(野生生物を犠牲にせずに、水族館が動物を飼育したいという人類の願望を叶える有益な研究である)という、まさに生物多様性の問題を扱っていたのに、ナミのジャンプトレーニングばっかりやっていたから。
― ナミの死後数時間後、解剖すら終わっていないのに(*)5「(2頭の借入に)今回の件が影響しないことを期待したい」とコメントする館長に違和感を感じるから。
― ナミの死後、数日たってからは、「ブリーディングローンの問題は、ちょっと待ちたい」とコメントを変える館長に違和感を感じるから。ブリーディングローンは近親交配回避のために必要であり、そのためのリソースが自分達にしかないと思うなら、堂々と前向きでいればよいと思う。一々発言がブレるから、疑義を生じるのだ。
― ナミの死後、慰霊碑建立に着手しはじめたから。やるべきことは、それですか? 「我々水族館は、レクリエーション以外にも、教育、研究、保護・保全という役割を果たしてきた。不幸にもナミは死亡してしまったが、死因・飼育環境の検証をして、この役割を全うすべく弛まぬ努力を今後も続けていく。それがナミの命に報いることだ。」このようには考えられなかったのだろうか。


 はっきりいって、名古屋港水族館の一連の行動は、自らの存在意義を没却する自殺だと思っている。


(*1)http://www.asahi.com/national/update/0201/NGY201102010011.html
(*2)http://www.orca-spirit.co.uk/1394.html
(*3)http://svrsh1.kahaku.go.jp/m/mm/img/orca/stomach.jpg
Akiko Yatabe , Mami Makara, Kazumi Arai, Tsuyoshi Ishinazaka, and Yuko Tajima. 「The stomach contents of Orcinus orca, mass-stranded on the 7th Feb. 2005 in Rausu-cho,
Hokkaido.」
(*4)  (Asahi Com)同館は今月中にも、千葉県鴨川市の鴨川シーワールドから新たなシャチの雄雌ペアを5年間で計4億8千万円の契約で借り受ける予定だったが、ナミの死を受けて延期した。2008年にはくじらの博物館から借りていたシャチの雌「クー」も感染症にかかって死んでおり、外部の専門家などからなる調査委員会を設け、飼育態勢などを検証。3月上旬をめどにまとめる結果を踏まえ、借り受けるかを検討するという。
 祖一館長は「個人的には借り受けたいが、不必要だという意見が多ければ中止する」と話した。(佐藤恵子―署名記事)

(*5)河村市長が会見で、15日未明までかかったと言っている。

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